脳卒中センター 脳神経外科

当院では24時間365日、脳神経疾患患者さまの受け入れをしておりましたが、2014年4月より脳卒中センターを開設いたしました。 救急隊からの救急搬送はもちろん、クリニックや病院の先生方からのご紹介、また、患者さまご自身での来院も含め、これまで以上に脳卒中急性期医療の充実を目指して参ります。

 

Time is Brain.

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中は緊急治療が必要な病気です。
一刻も早く正確な診断をして治療を開始するほど、よい結果が期待できます。
当院では3テスラMRI、128スライス2管球CT、バイプレーン・フラットパネル血管撮影装置などの最新医療機器を導入し、迅速な診断、治療ができる体制を整えています。 特に脳梗塞に対するrt-PA療法(血管に詰まった血栓を溶かし、血流を再開通させる薬の点滴治療)は発症後4.5時間以内に治療を開始することができれば、回復を早め、後遺症を最小限に抑えられる可能性があります。

診療体制

【脳外科疾患24時間救急体制】

  • 人口9万の四国中央市で唯一の脳疾患対応可能病院,HCU(10床)
  • 脳梗塞のrt-PA治療が可能
  • 24時間 画像診断が可能(CT,MRI,DSA)
  • 2時間以内での緊急脳外科手術・血管内手術が可能
  • 超急性期からの集中リハビリテーション
  • 地域連携脳卒中クリニカルパス 計画管理病院
  • 多職種連携(糖尿病、心疾患、そのほかの再発危険因子の評価、治療、薬剤・栄養指導)

対象疾患

  • 脳卒中(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作、頚動脈狭窄症など)
  • 頭部外傷
  • 脊椎疾患(変形性頚椎症、頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など)
  • 脳腫瘍
  • 脳卒中後遺症などによる痙縮
  • 水頭症など

検査機器

平成26年 実績

脳卒中入院患者

-脳卒中患者受け入れ件数-
平成25年度 ・脳梗塞 167例  ・脳出血 50例  ・SAH 21例
平成26年度 ・脳梗塞 170例  ・脳出血 63例  ・SAH 18例

脳梗塞超急性期の血栓溶解療法(rt-PA療法実施件数)

平成24年 11件(平成24年1月1日~12月31日実績)
平成25年 14件(平成25年1月1日~12月31日実績)
平成26年 19件(平成25年1月1日~12月31日実績)

rt-PA静注療法の治療成績(発症3ヶ月後の自立度の比較)

24時間365日、「脳疾患は断らない」ことを目標に積極的に受け入れを行い、脳梗塞の急性期治療で最も効果の期待できる血栓溶解療法(rt‐PA静注療法)の当院の実施率は9.6%で「脳卒中データバンク2015 」による実施率4.3%の2倍となりました。
rt-PA静注療法の成績(開院から昨年末で集計)も、治療件数は29例と少ないものの、発症3ヶ月後の完全自立率は47%、死亡率は0%(図1)と日本での市販後調査であるJ-MARSやrt-PA登録研究、J-ACT、 米国の臨床試験であるNINDSなどの国内外の一般的な治療成績と比べ、良好なものとなっています(図2)。
また、主幹動脈閉塞ではrt-PA静注療法による再開通率が低いため、愛媛大学脳血管内グループとの連携のもと、rt-PA静注療法の無効例や非適応例に対して脳血管内治療も行っております。

rt-PA01

rt-pa02

当院では3ヶ月後の完全自立者(mRS 0-1)が47%を占め、死亡率も0%と、国内外の一般的な治療成績に比べて、良好な結果を得ています。

手術実績 合計111例  (H26年1月1日~H26年12月31日実績)

手術名(内訳) 件数
脳血管障害 27
 └ 破裂脳動脈瘤 (8)
 └ 未破裂脳動脈瘤 (3)
 └ 脳内出血 開頭血腫除去術 (8)
 └ CTガイド下血腫吸引ドレナージ術 (4)
 └ 頚動脈血栓内膜剥離術 (4)
脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術 2
外傷 36
 └ 慢性硬膜下血腫 (35)
 └ 急性硬膜下血腫 (1)
脊椎脊髄疾患 5
 └ 腫瘍 (1)
 └ 頚椎変性疾患 (1)
 └ 腰椎変性疾患 (3)
水頭症 脳室腹腔短絡術 8
手術名(内訳) 件数
血管内手術  12
 └ 脳動脈瘤 (6)
 └ 頚動脈ステント留置術 (4)
 └ 頚動脈的血栓溶解 (1)
 └ 血栓回収療法 (1)
機能的外科 4
 └ 微小血管減圧術(顔面痙攣) (1)
 └ 髄腔内バクロフェン療法 (3)
感染 5
 └ 硬膜下膿瘍 (1)
 └ 脳膿瘍 (3)
 └ シャント抜去術 (1)
頭蓋形成術 1
ドレナージ術 4
その他 7

新たな取り組み

脳出血に対する手術として、顕微鏡を用いた開頭血腫除去術やCTガイド下血腫吸引術を従来から行っていましたが、本年からは神経内視鏡を用いた内視鏡下血腫除去術を新たに開始しました。(※神経内視鏡技術認定資格者による手術的介入を行っています)
内視鏡下血腫除去術は、開頭術と比べると低侵襲である点、CTガイド下血腫吸引術とは、神経内視鏡で直視下に出血源を止血できる点が大きな違いであり、内視鏡下血腫除去術を早期に行うことで、血腫による影響で起こっている意識障害を改善させ、早期リハビリが進むことが期待できます。
当センターでは、3次元融合画像や3Dプリンターによる術前シミュレーションも行っています。また、術後の神経機能を損なわないように、ニューロ・ナビゲーション・システムや脳・神経機能モニタリングシステムも導入しており、安全で確実な手術を実践し、宇摩圏域の脳卒中診療において地域のみなさまに信頼される施設となることを目指しています。

痙縮に対する治療方法

リハビリテーション

超急性期からのリハビリテーションや回復期のリハビリテーションを行い、早期の社会復帰を支援いたします。

回復期リハビリテーション

回復期リハビリテーション病棟

当院でのリハビリの様子

当院でのリハビリの様子

365日体制でのリハビリテーションを提供

365日体制でのリハビリテーションを提供

宇摩地区脳卒中地域連携パス「脳卒中ノート」

脳卒中を発症された患者さまが転院や自宅に戻られたりするなど、療養環境や状況が変わられても、医療・福祉のサービスが切れ目なく 効果的に患者さま・ご家族に提供されるように、脳卒中地域連携パス「脳卒中ノート」を活用しております。

脳卒中手帳

脳卒中地域連携パス「脳卒中ノート」

在宅医療連携拠点センター


(地域における医療と介護が連携した包括的かつ継続的な在宅医療の提供)
医療介護相談・地域啓蒙活動などを地域医療介護連携課が窓口となり迅速な調整・対応に努めます。

地域医療介護連携課

電話
(0896)29-5704 (代表)
FAX
(0896)29-5705 (直通)

     地域医療介護連携課

 

HITO病院 脳卒中センターは、宇摩圏域の脳卒中診療をリードし、地域の方々に信頼される施設となることを目指しています。』

宇摩地区 心房細動症例登録研究

脳梗塞や出血性合併症の防止のために、宇摩医師会の後援を得て、心房細動症例の経過を観察する研究を行っています。
※心房細動とは、不整脈の一種です。心室に十分血液が満たされないため、心臓の機能が低下し、心臓から出る血液量も約20%減少します。そのため息切れやめまい、胸苦しさなどの症状を起こしやすくなり、これが続くと心不全になる可能性もあります。
最近治療法が格段に向上し、確立されつつある不整脈です。早期発見し早期治療することが大切です。

心房細動

スタッフ紹介

脳卒中センター センター長
   

篠原直樹

脳卒中センター脳神経外科
部長

倉敷佳孝

脳卒中センター脳神経外科
医長